解説; Wスリット効果に付いて、 ☆今般新発売のWMR型に採用されたWスリット構造に付いての解説です。
開発目的;
刈り払い機で雑草などを地面近くから刈り取る時に、どうしても刈刃・チップソーが地面上又は地面の中にある異物・石礫などと刈刃・チップソーの刃先が接触して刈刃・チップソーの刃先部(チップソーの場合は超硬チップ刃先部)がチッピング(欠け)を起こし、時には1刃及び数刃の刃先が欠損する事もあり、雑草刈りの効率が悪くなってしまう『切れ味が悪くなる現象』事が有り、
この現象を少しでも改善すべく開発に取り掛かった。
開発課題;
畦草等の雑草だけを刈って刃先がチッピングを起こす事は余程の事が無い限り発生しないので雑草以外の硬質異物・石礫等と回転している刃先との衝突で発生する刃先が直接受ける衝撃及び衝撃振動・を刈刃・チップソーの本体構造『スリット形状』の工夫で少しでも低減・改善出来ないかと考えた。
開発の経過;
衝撃で刃先が受ける衝撃振動を一瞬でも遅らせて刃先に伝わる衝撃力を軽減できれば刃先チップのチッピング発生が少なくなる可能性に掛けてスリット形状の工夫を行い『刃先が衝撃を受ける理論的な解析課題は無限大に有り非常に難しいので』考えられる数多くのスリット形状での衝撃振動減衰効果を求めて、刈り払い機での実機テストを繰り返し今回のスリット形状に辿り付きました。
考察;
今回のWMR型には、今回のWスリット形状が適している事は分かったが、
他の形状の刈刃・チップソーにも同じ効果が期待できるかどうか、又、適しているかどうかは分からない。あくまで刈り払い機用刈刃・チップソーの刃型の刃先形状と刃型全体形状とスリット形状のマッチングだと考えている。
その他;
その他の刈刃・チップソーに適した衝撃振動減衰効果が期待できる刃型の工夫及びスリット形状の工夫が今後も必要と考えます。